三国宣言・ポツダム宣言受諾電信(01の323)(25352)
- 商品説明
- 両宣言は、第二次大戦末ドイツの降伏を受け、日本に無条件降伏を迫った連合国からの最終通告である。アメリカ・イギリス・中華民国の連名により三国宣言と称したが、八月九日、対日大戦に参戦したソビエトも加わり、ポツダム宣言と名を改めた。政府は当初、陸軍の圧力や新聞各紙の扇動を抑えきれず徹底抗戦の構えを取ったが、二度の原子爆弾投下と停戦の仲介役を期待していたソ連の対日攻勢により、軍の暴発を恐れながらも天皇の聖断をもって終戦を決意する。八月十日の電信では、天皇の大権を変更しないとの条件付きで三国宣言の受け入れを表明したが、アメリカがこれに難色を示したため、改めて無条件降伏を承諾したのが八月十四日の電信である。これらは戦時下につき国交がないため、中立国のスイスとスウェーデンの駐在公使を通して連合国に伝えられた。 これらの電信は、原本以外に副本が作られたことが知られている。国会図書館のアーカイブにおいても、電信三五四、一九四は同内容ながら筆跡の異なる二通の電信(ただし外務省蔵のコピー)が公開されている。公開資料と本資料間でも、書き手が異なる以外に、実際に電信を打った発電係「川俣」の印の有無や、大臣・次官の署名部分などに相違が見られる。電信一九四の「第三五三号転電」とは、緊急時に同一文を二つ用意する暇がないため、三五三の文章(受諾文の原英文)をそのまま転用したことを意味する。電信三五四には別紙として受諾文の和訳が付くはずであるが、本資料で現存するのは受諾文の原英文である三五三の別紙である。この別紙が原本か副本か即断しかねるものの、この英文こそ日本の命運を決し、世界史の流れを大きく変えた歴史資料にほかならない
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